心臓カテーテル検査について
左心と右心カテーテル検査があります。
- 心電図・運動負荷試験・心臓エコー検査等で確診に至らない症例もあり1~2泊の入院をして頂きます。カテ室にて通常は、主に右手首又は肘部の動脈穿刺部位に局所麻酔を行いセルジンガー法によって血管ルートを確保して、細いソフトな管の造影カテーテルを心臓まで進め、左右それぞれの冠動脈を選択的に造影して治療方針を決定します。
- セルジンガー法に基づき主に右)大腿静脈穿刺により血管確保し、スワンガンツ・カテーテルを心臓まで進め肺動脈および右室・右房内の血圧を測定後、心臓から駆出される血液量を測定し血行動態を分析します。これによって治療方針をより正確に立てることが可能になります。
- 右心カテーテル検査のひとつですが、洞機能不全症候群(SSS)・発作性上室性頻拍症(PSVT)・高度房室ブロック等が疑われる患者に行います。数本の電極カテーテルを上記と同様の血管確保(セルジンガー法)により通常大腿静脈から挿入して心臓の刺激伝導系に接近して電位を記録したり、刺激を加えながら各伝導系の心内心電図(HIS束心電図記録など)を記録して不整脈の診断・治療に役立てます。
例えば、高位右房の頻回刺激試験では洞結節機能回復時間(SNRT)を測定する事により永久ペースメーカー植え込み術の適応を決める場合があります。