
喫煙は、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患・肺癌など)や心疾患(狭心症・心筋梗塞など)の危険因子であることがわかっています。
喫煙者がタバコを止められない理由は、ニコチン依存症という病気によるものです。
現在、禁煙治療は保険適応となり、当院でも2013年度より禁煙外来を開設致しました。
受診の条件
治療は以下の条件を満たした方であれば、どなたでも受けることができます。
- 直ちに禁煙しようと考えている
- 以下の質問に5つ以上「はい」がある
問1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか? 問2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか? 問3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてたまらなくなることがありましたか? 問4 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか?
(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)問5 問4でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか? 問6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか? 問7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか? 問8 タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか? 問9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか? 問10 タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか? - ブリンクマン指数(1日喫煙本数×喫煙年数)が200以上である(35歳以上)※34歳未満は制限なし
- 禁煙治療を受けることを文書により同意できる
禁煙治療の流れ
問診 | 看護師・医師が問診を行い、また肺機能や一酸化炭素濃度(タバコの有害物質)測定などの検査を行います |
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治療 | 禁煙に対する問題点を一緒に解決できるようアドバイスをします。 禁煙補助薬 (内服薬、貼付薬(パッチ)など)を選択、副作用の対策を行います。 |
健康保険等を使った禁煙治療では、下記の予定にて12週間で計5回の診察を行います。

禁煙のメリット
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- がんのリスクが減少します口腔・咽頭・喉頭がん、食道がん、肺がん、胃がん、膀胱がん、子宮頚がんetc.
- 心臓の病気(狭心症・心筋梗塞)や脳卒中のリスクが減少し、
喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の悪化を防ぎ、肺機能が改善します - 妊娠・出産・子供への有害事象を減らします不妊、早産、妊娠合併症、低出生体重児、乳幼児突然死症候群etc.
- 大切な家族へ、上記のリスクを軽減することができます(受動喫煙の防止)
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1箱400円のタバコを、1日1箱吸っている方のタバコ代は、
月々12,000円、年間144,000円になります。この分を節約することができます。禁煙外来にかかる費用は、3割負担の方では12週間で計15,000~21,000円程度です。
(くすり代なども含みますので、くすりの種類によって値段に差があります)
1か月あたり5000~7000円程度であり、喫煙するより安く済みますし、
3か月で禁煙できた場合は、以後のタバコ代分がすべて浮くことになります。
当院では、禁煙したい患者さんをサポートしますので、いつでも御相談ください。
※平日終日・土曜午前中はいつでも受付します。